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   ドライクリーニング溶剤

ドライクリーニング溶剤も種々の種類があります。
代表的なのが、パーク(パークロエチレン)、フッ素系溶剤、石油系溶剤などが多く使われ、それぞれに特性が異なります。




ドライクリーニング溶剤の種類と特性

パークロエチレン フッ素系溶剤 石油系溶剤
沸点(℃) 121 54 150〜210
溶解力 90 31 27〜45
引火性 なし なし あり
比重 1.63 1.55 0.77〜0,82




パークロエチレン(テトラクロロエチレン)

不燃焼で油脂溶解力が大きく、比重も大きくて揮発しやすいので、短時間で洗浄や乾燥ができるメリットがありますが、有害物質と指定されているので微量の排出も規制されています。

ドライクリーニング表示



フッ素系溶剤(HCFC−225)

不燃焼で油脂溶解力が小さいですが、浸透量や比重が大きいため洗浄時間が短くできます。沸点が低いので乾燥温度が低く、短いメリットがありますが、ボタンや樹脂に損傷を与える場合があります。
ドライクリーニング表示
特定フロンはオゾン層破壊物質として1995年末に国際的に製造が禁止され
代替フロン(HCFC−225)も製造時期が2020年までと決められています。



石油系溶剤

石油系溶剤は、油脂溶解が小さく、比重も小さいので、デリケートな衣類の洗浄に適しています。

日本では、石油系溶剤が一番普及しています。衣類についている取り扱い絵表示には、ドライ・セキユ系指定のマークは、この石油系溶剤のことです。
ドライクリーニング石油系表示

石油系溶剤指定の取り扱い絵表示でも、石油系溶剤以外の溶剤で洗浄しても問題ない衣類も多数あります。一部の衣類の製造メーカーは、一番やさしい溶剤という理由で他の溶剤で洗浄できるにも関わらず、セキユ系を指定している場合が多いです。





化学やけどに注意!

石油系溶剤でドライクリーニングした時に乾燥が不十分のままその衣類を着用すると皮膚障害(化学やけど)を起こします。

特に、肌に直接触れる合成皮革などの衣類をドライクリーニングする場合には、注意が必要です。
ドライクリーニング溶剤による化学やけど
クリーニング後に異臭がする場合は、包装紙を外し自然乾燥するか、クリーニング店に再度、相談して下さい。






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