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染色は、染料の単独での使用だけではありません。
使用する染料に染色助剤(均洗剤、浸透剤、分散剤など)を使用や酸性、アルカリ性、酸化、還元、媒染のために化学薬品を使用します。また、水質、浴比、温度、時間などを含めた繊維に合わせた適切な染色条件は必要です。 |
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■ 直接染料
比較的分子量が大きく、平面構造を有しセルロース繊維に対して大きな染色性をもっています。
一般に鮮明な色相のものが得にくいのが特徴。染色堅ろう度は一般的にいって中級ですが、洗濯堅ろう度は低くフィックス処理を行う必要があります。 |
■ 反応染料
セルロース繊維と化学に反応して結合する染色堅ろうにすぐれた染料であるです。
反応染料は比較的分子量が小さく、日光に対する堅ろう度や洗濯堅ろう度が直接染料よりもすぐれ、色相が鮮明で着色力が高いのが特徴。セルロース繊維用染料としてもっとも多く使用されています。 |
■ 酸性染料
主にシルクやウールなどの動物繊維やナイロンなどの染色に使用されています。
酸性浴で染色され、色調は一般に鮮麗で各種の色調がそろっています。堅ろう度は低いものから強いものまでさまざまですが、アントラキノン染料系のものは日光、洗濯ともに染色堅ろう度が強いです。 |
■ カチオン染料
色相は非常に鮮明で、主にアクリルや改質ポリエステルに使用されています。
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■ バット染料(建染染料)
建染染料、スレン染料ともいわれ、水に不溶性の色素でインジゴ系とアントラキノン系に大別されます。
色相は鮮明度は劣りますが染色堅ろう度は優れています。ジーンズの糸染に使用されています。 |
■ ナフトール染料(アゾイック染料)
下漬剤と顕色剤が繊維上で化学反応してアゾ基を形成して発色し、色相は鮮明で染色堅ろう度も優れています。主にセルローズ繊維の特殊用途に使用されています。
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■ 分散染料
ポリエステル、ナイロン、ビニロン、アリアセテートなどの繊維に使用されています。
ポリエステル繊維の染色は、ポリエステルが疎水性であるため、染料種属の中でもっとも分子量が小さいといわれる分散染料を使用しても通常常圧下では染色することができません。
ポリエステル繊維の染色には、100℃以上の高温圧力染色などの特殊な染色方法が必要になります。 |
■ 均洗剤(染色助剤)
染色過程で染料を繊維に均一に染める効果のある薬剤。
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参考文献 ・よくわかるクリーニング講座 ERC出版 (財)全国生活衛生営業指導センター編著 ・繊維製品の基礎知識 (社)日本衣料管理協会 ・繊維商品めんてなんす研究会 基礎化テキスト |
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