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クリーニング屋さんでよく耳にする「ドライクリーニング」と言う言葉。このドライクリーニングとは水ではなく、有機溶剤で洗うクリーニングの事を言いますが、この有機溶剤って、どのように管理しているか知っていますか?
※ドライクリーニングに関しては → 「ドライクリーニングって何?」を参考に!
ご家庭で洗濯する場合は、洗濯に使用した汚れた水は排水し捨て、また次に洗濯する場合には当然新しい水を使って洗いますね。ところがドライクリーニングで使用した溶剤は水と同じように排水してしまうと、排水汚染になるので捨てることが出来ません。
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それなら・・・ 「ドライクリーニングの溶剤は汚れた溶剤を何回も使いまわして、洗っているの!」とビックリする方もいるかも知れませんが、そのような心配はありません。きちんと汚れを取り除き、ろ過して再利用して洗っているんですよ!
一般的にドライクリーニングでは、溶剤に溶けた汚れをフィルターでろ過し汚れを取り除き、溶剤をきれいにし循環させて洗っています。だからキレイな溶剤で衣類を洗っているのです。だから排水しないからと言って特に心配する事ではありません。
ただし気をつけないといけないのは、ドライクリーニング溶剤の汚れを取るフィルターは、永久的ではなく洗濯回数がかさむと汚れを取る能力が悪くなってきますので、定期的にフィルターを交換する必要があります。
残念なのは、この部分を怠ってるクリーニング店が世の中に存在していると言う事実です。 |
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フィルターの断面 |
クリーニング店の中には、蒸留装置と呼ばれる機械を設置することで、汚れたドライ溶剤を自動的にキレイにする設備を導入している場合もあります。これは、汚れたドライ溶剤に熱を加え気化させ、気化したガスを冷却することによって、きれいなドライ溶剤に再生させる!そんな装置になります。
ドライクリーニングはろ過してキレイな液で洗っているから大丈夫!と思いたいですが、もし肝心のフィルターなどを交換しないでいると、ドライクリーニング溶剤が汚れてしまいます。汚れたドライクリーニング溶剤で、衣類を洗うと逆汚染(再汚染)や異臭が発生しますので、このような状態にならないようにするために、ドライクリーニング溶剤の管理が重要になります。これは重大な責務です。
溶剤管理とは、ドライ洗浄で使用する溶剤が汚れていないかをチェックし、いつもきれいな溶剤で洗えるように管理していることですが、溶剤管理は、むずかしく大変な手間とコストがかかりますので、クリーニング店によってドライ溶剤管理を徹底しているお店とできていないお店に分かれるのが現実です。この管理をしていないクリーニング店は悪質と言っても過言ではありません。例えば、下の写真を見てください。
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本来であれば「左の写真」のよううなキレイな溶剤で衣類を洗います。
しかし、怠慢で悪質なクリーニング店は「右の写真」のような汚れた溶剤で洗ってる事があります。このような溶剤で洗った衣類は当然ですがキレイになりません。逆により汚れて戻ってきてしまう可能性すらあります。 |
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きれいな溶剤 |
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最悪な溶剤 |
この溶剤管理に関しては、クリーニング店の工場に入ってチェックするわけには行きませんので、厳密にはわかりません。
では、「蒸留装置を持っているクリーニング店を選べばいいの?」と思われるかもしれませんが、そんな事はありません。
確かに蒸留装置があるほうが良いですが、蒸留装置があるからといって、ドライ溶剤がきれいとは限りません。蒸留装置を使用しても悪臭の原因のドライ溶剤中の脂肪酸は除去できないからです。 |
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それなら、一体どうやって
クリーニング店の溶剤管理を見極めたらいいの?
実際には「蒸留装置」がなくても溶剤管理を徹底しているクリーニング店もあれば、蒸留装置をあってもヒドク汚れた溶剤で洗っているクリーニング店もあります。だから・・・お店の看板やPR文で「当店は、このような機械で溶剤管理を〜」などと看板に書いていた場合でも、信用出来るかと言えば、絶対的なことが言えないのが現実です。
では、どう見極めたら良いのか?それは、クリーニング店から仕上がった商品が戻ってきた時に、衣類に異臭がしたり、黒ずんだりした場合、また洗った後に衣類がじとっと重たく感じる場合など、実際にクリーニングに出して仕上がった後の状態を見て確認するしかないのです。何か異変を感じた場合は、もしかするとドライ溶剤が汚れているかもしれません。
クリーニング店が店頭で書いている宣伝文句を信用するのではなく、現実に洗いあがった衣類を見て判断する事が最も大切な事といえるでしょう。
【クリーニング後のニオイはこんな可能性も!】
クリーニング店から衣類が仕上がって来た時、異臭がするから必ずしも溶剤管理が悪いとは限りません。と言うのは、時々、クリーニング店にあるあることですが「乾燥不足」の場合があります。もちろん!乾燥不足は絶対に良くないことですが、溶剤管理とは全く違うものなのです。例えば異臭と言うよりも石油のようなニオイがする場合、その時は「乾燥不足」の可能性が高いので、クリーニング店に話すか、しばらく干すかなどで解決するニオイです(基本的に、この状態でお客様にお渡ししてしまうようなクリーニング店は、技術的には高くないかもしれませんね)
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■クリーニングに関して
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