|
■サイト内情報
■サイト内情報
■おすすめリンク
|
|
【状況】
購入後、2回ほど着用し、洗濯機を使用して10分程度洗浄後、2回すすぎ、脱水、日干し。
6時間くらい干しその後収納。着用しようとしたときに変色に気づいた。
商品名:トレーナー
素 材:綿100%
【現象】
全体が、うぐいす色から黄色がかった色に変色し、ムラムラになっている。
【調査内容】
@トレーナー全体がムラムラに変色し、生地の表側も裏側も変色しています。このような状態での原因は、日光によるものとは考えにくく、変色の原因は、洗濯による可能性が強いと判断できます。
Aまず、保管見本の染色堅牢度をテストした結果、染色堅牢度は問題がないことが下記のテスト結果から判断できます。
JIS試験方法 |
染色堅牢度 |
耐光 |
L 0843 |
3−4 |
汗(酸性) |
L 0848 |
4−5 |
汗(アルカリ) |
4−5 |
洗濯 |
L 0844(A−2号) |
5 |
*染色堅牢度の等級は、5級(強)〜1級(弱)までで、中間段階(例3−4級)も含めて、 9段階に分類して表示します。
B保管見本での再現試験
家庭用洗濯機で洗剤を使用しないで洗濯した結果、1回の洗濯で多少黄色く変色したのを確認。その後、同じ処理を3回繰り返すと、苦情品に近い状態に再現できました。
また、JIS
L 0884 塩素処理水試験(水道水を保管見本に連続2時間流水)でも、苦情品の状態を確認できました。
うぐいす色は、青色と黄色の染料などを配合し染色されています。水道水中の活性塩素によって青色の染料が、脱色し黄色の染料の色が強調されて、苦情品の状態になったと考えられます。
*染料は、青色が脱色しやすく、黄色は脱色しにくい傾向にあります
もちろん、塩素系漂白剤でも脱色します。
生地生産の段階で、JIS L 0884(塩素処理水試験)の方法で事前試験を行うことが、求められます。また、水道水中の有効塩素量は、場所や配管の材質、使用年度、時間や季節などによっても変化するため、従来の同種の苦情品を試験布として使用するか、活性塩素量を測定して試験の有効性を確認する必要があります。
「参考」 社会法人日本衣料管理協会 繊維製品の苦情処理技術ガイド
|