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ドライクリーニングのデメリットその1 水溶性の汚れ |
ドライクリーニングは、水洗いのような衣類の形状を崩すことなく、人体から出る皮脂汚れをや、排気ガスによる汚れ、また機械油などの油汚れには効果的な洗浄方法になります。しかし、ドライクリーニングも欠点があるのです。その欠点とは、油で洗っているので油の汚れには強いのですが、汗などの水溶性の汚れやシミにはあまり効果がないことです。
ドライクリーニングのメリットはこちら
【ドライクリーニングの水溶性汚れの実験】
この実験では、綿の布にしょうゆ(水溶性の汚れ)をつけた布を、ドライクリーニング溶剤(石油系)と水でどちらかよく落ちるかを実験してみました。
*写真は、しょうゆのつけて1日放置した布です |
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しょうゆを付けた布をドライ溶剤と水で洗って比べてみると・・・
結果は一目瞭然です。ドライクリーニングでしょうゆの汚れがほとんど落ちていないのが分かります。それとが逆に、水で洗った布は、すっきりきれいに落ちています。
よく、クリーニングに出して落ちなかったシミや汚れが、家庭で洗うとキレイになったという話を聞きますがその理由は、ドライクリーニングでは、水溶性のシミや汚れがあまり落ちないからです。
でも、それでクリーニング店は本当に良いのか?と言う話になりますね。何故なら消費者は汚れがあるからクリーニングに出すわけで、「洗い方がドライクリーニングだから落ちませんでした」と言うのはあなりにお粗末。
ちなみに、ドライクリーニングが水溶性の汚れが全く落ちないという話をよく聞きますが…
ドライクリーニングでは、ドライ洗剤というドライクリーニング用洗剤(ドライソープ)を入れることである程度の水溶性汚れを取り除くことができるのです。
ドライ洗剤にはさまざまな種類の洗剤(ソープ)があり、使用するドライ洗剤によっても大きく性能が違います。そして、クリーニング店ではこのようなドライクリーニングの欠点をなくすために、下記のような処理で水溶性の汚れに対して対応しています。
このようにクリーニング店では、ドライクリーニングの欠点を克服し衣類を傷めずにキレイになるように上記のような工夫をおこなっています。しかし、このような対応をしていないクリーニング店も多く存在していることも事実。ですから、信頼あるクリーニング店を選ぶことが必要なのです。
*衣類に大量に付着した汗などの水溶性の汚れなどにはウェットクリーニング以外はあまり効果がありません。
もし、しょうゆのシミが落とせないクリーニング店があった場合は、そのクリーニング店はおすすめできるクリーニング店ではありません。もしクリーニング店が「汚れ具合」を見て、ウエットなど洗い方を提案されて、消費者がそれを断って落ちていないのであれば話は別ですが、普通に出してシミが落ちていないのであれば、より良いクリーニング店に相談してみる方が良さそうです。
家庭で洗える衣類は、家庭で洗濯し、家庭ではどうしても洗えない衣類は信頼あるクリーニング店へ
この振り分けが一番大切なことです。
ドライクリーニングのデメリットその2 再汚染(逆汚染) |
家庭洗濯の場合は、洗濯に使用した汚れた水は洗濯工程のたびに排水して捨てることができますが、ドライ溶剤の場合は排水して捨てることができません。ドライ溶剤(油)を排水することは環境汚染の問題で法律で禁じられています。 |
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ドライ溶剤は排水することができないので、ドライ溶剤をキレイにするためにフィルターなどで、こして再度ドライ溶剤を使用しています。
このためドライ溶剤は、キレイな溶剤を維持するためにドライ溶剤をキレイにする管理を各クリーニング店でおこなっています。
このことをクリーニング業界では溶剤管理と呼んでいます。
この溶剤管理をおこたるとドライクリーニング溶剤が汚れ、洗浄した衣類にこの汚れや臭いが移ってしまいます。このことを再汚染(逆汚染)といいます。しかし、この溶剤管理はクリーニング店によってマチマチでクリーニング店により大きく差があるのが現状なのです。
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クリーニング店では溶剤管理を徹底していない場合が多いので、ドライ溶剤がキレイなクリーニング店を選ぶことが非常に重要なことです。もし、ドライクリーニングにクリーニングをお願いしてイヤな臭いがしている場合は、ドライ溶剤が汚れてる可能性があるので注意してください。
※判断は洗いあがった後のニオイです。
ドライクリーニングに使用されているドライ溶剤(有機溶剤)は、環境の一環に大きく取り上げられています。
主にオゾン層破壊の問題、地下汚染の問題、水質汚染の問題などが発生しています。近年では、環境を意識した新たなドライ溶剤が開発されています。 |
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・洗剤と洗浄の科学 中西 茂子 著 コロナ出版
・石鹸・洗剤100の知識 大巻健男 東京書籍
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