クリーニング業は、トラブルの発生が多い業種ですが、その原因は「クリーニング店による過失」「アパレルメーカーの製造の過失」「お客様の着用などによる過失」の3つパターンが上げられます。
ここでは、よくあるクリーニング店が原因のよくあるトラブルをご紹介します。 |
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【紛失】
クリーニング店が原因のトラブルでよくあるのが紛失。
紛失とは、お預かりした衣類を無くしてしまうことです。
一般的に紛失は、クリーニング工場が大きいほど、店舗数が大きいほど多く発生する傾向にあります。一般的に工場が大きいほど管理しにくいのが原因です。
【ポケット点検ミス】
クリーニング店では、店舗又は工場でポケット点検を行います。
よくポケットにモノを入れたままクリーニングに出している方が多いからです。
ポケットの中にハンカチやティシュ、小銭などが入っている場合が多いのですが、一番怖いのがボールペンやサインペンが入っている場合です。
クリーニング工場又は店舗でポケット点検をしますが、ポケット点検ミスをする場合があり、そのまま他の衣類と一緒に洗浄しますので、ボールペンなどが入っていると、一緒に洗浄した衣類全部にボールペンのインクが付いてしまいます。
インクのシミは非常に落ちにくい場合が多いのでお客様に賠償することになる場合が多くクリーニング工場ではよく起こるトラブルです。
【色移り】
ご家庭の洗濯でもこの色移りは多いですが、クリーニング工場でもよく発生します。
最近の衣類は、染色が弱い衣類が多く洗濯表示がドライ可の表示でも色が流れ出す衣類も数多くあります。 製造時のアパレルメーカーの問題のケースもありますがクリーニング店での洗浄ミスでも多く発生しています。 |
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クリーニング工場の色移りもご家庭と同じで洗浄の選択ミスで発生するケースが多いです。また、洗浄機の整備不良や仕分けミスなどでも発生します。
仕分けとは、ご家庭の洗濯と同じで、白の衣類と色柄の種類によって別々に洗うようにすることですが、クリーニング店もこの仕分けの選択ミスで色移りが発生するケースが多いです。
ドライクリーニングは、家庭洗濯(水)に比べると色がほとんど出ませんが、染色が極めて弱い衣類があると同じ浴中で洗った衣類に色移りが発生してしまいます。
ドライ溶剤で色が流れる衣類を製造するアパレルメーカーにも問題がありますが、同じ浴中で白の衣類と濃色衣類を一緒に洗うクリーニング店にも問題があります。
【色はげ・スレ】
色はげは、アパレルメーカーの製造の問題、お客様の着用などの問題で発生しますが、クリーニング工場の問題でもよく発生します。
クリーニング工場でよく起こる色はげは、染み抜き工程でもよく発生します。
漂白剤による色はげ、誤った染み抜き機の使用でスレや色はげがよく発生し、このリスクを嫌い染み抜きをしないクリーニング店が数多くある原因です。 |
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【破れ】
衣類を破る原因は、いろいろありますが、特に多いのが洗浄した衣類を洗浄機から取り出す時に発生する場合が多いです。
ワイシャツなどは、クリーニング店にもよりますが40枚〜100枚単位で洗浄しています。洗浄後、濡れている衣類を取り出す時には、ちょっとしたコツが入り、力任せに取り出すと敗れる場合があります。 |
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洗浄機の扉に挟んだまま洗浄したり、仕上げ機などに引っ掛けて破れる場合もあります。
【ボタン落ち】
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クリーニング店で一番多い事故が、ボタン落ちやボタン割れるケースです。 洗浄や乾燥工程でのタタキ効果でボタン落ちやボタン割れなどが発生してしまします。 |
クリーニング店にもよりますが、これを防止するためにボタンをガードする器具を取り付けたり、アルミで繰るんで洗浄しますが、完璧に防止はできない場合があります。
*必要に応じてボタンを取り除いて洗浄し、洗浄後に取り付ける場合もあります。
ボタン落ちは、かなりの確率で発生しています。ボタンが落ちてしまうとどの衣類のボタンかが分からなくなり、そのまま出荷しているクリーニング店もあります。
大抵のクリーニング工場には、落ちたボタンが山のように保管しているのが現状です。クリーニング後は、必ずボタンの確認をしてください。